絶不調はまだまだ続いている

■10月29日(日)

 数日前に実家に宅配便の不在通知が届いていた。実は今、事情があってしばらくの間両親が家を空けている。そこに何やら宅配物があったようなのだが家に誰もいなかったため再配達指定となった旨の通知が郵便ポストに入れられていた。そして私がたまたま用事があって実家に行ったから、その通知が来ていたのがわかった。もし私が行っていなかったら、その通知に誰も気付かず、宅配物は返送されていただろう。ただ私もずっと実家で留守番をし続けるわけにはいかなかったので、営業所に取りにいく手続きをした。

 具体的にはその通知に書かれていた「お客様問い合わせ」の電話番号に電話し、オペレーターにこっちから営業所に取りに行くという旨を告げ、その手続きをしてもらった。ただ受け取りに行くのは本人ではなく代理になるので、その場合の受け取り時に何が必要であるかを聞いた。オペレーターはその通知の紙と身分を証明できる免許証か保険証を持参して頂ければ良いと言ったのだが、心配性な私は念のため「送り先本人(今回の場合は私の実父)に関する証明のようなものは必要ないのか?」とか「委任状はいるのか?」とか「ハンコは必要ではないのか?」等をしつこく聞いた。営業所に行ったら実は「XXXが必要なので受け付けできません」などと言われて、それを取りに帰るというようなことにならないようにしたいがためだ。営業所はここから車でも15分はかかる場所にあるのだ。

 そんなふうなことをしつこくオペレーターに聞いたのだが、やはりその通知の紙と免許証などの自分自身を証明できるものがあれば大丈夫です」とのことだったので、私は安心して営業所に向かった。

 送られてきているものが大きな物ではなかったので、スクーターでその営業所に向かった。時間にして20分ほど走っただろうか、初めて来たので途中で少々道に迷ったが何とか某宅配便の営業所に到着。受付にて早速通知の紙を差し出したところ、すぐに荷物を持ってきてくれた。そしてそれを受け取る際に自分は本人ではなく代理である旨を告げ免許証を提示しようとした。すると本人との関係を証明できるようなもの(例えば実家宛の郵送物など)を提示してもらえないと代理の人には渡せないと言われた。

「はあっ?!」

 この時、頭の中で「ブチッ」という音がした。

「そんな話、聞いてませんけど!」

「この紙(通知)に書かせて頂いているんですけどね、それがないとお渡しできない決まりになっているんですよ」

 極めて事務的なその口ぶりに、オペレーターから聞かされていた話と相違していたこともあって、その時点でキレてしまった。

「その紙に書いてある「お客様問い合わせ」の電話番号に電話し、オペレーターに代理で荷物を受け取る際に必要な書類は何かとさんざん訊いたが、あなたが言っているようなことなど一切言われなかった! これはいったいどういうことか!」

 私のその問いに相手は何も言わない。

 続けざまに「『その通知と私自身を証明するもの、例えば免許証を持っていけばいいのですね?』と訊いたら、それで大丈夫ですってはっきりそう言われた。何なら問い合わせセンターの電話を録音しているだろうから、それを聞いてみてくれ!」とけっこうきつい口調で言ってしまった。

 その際「どうしてこんなクレーマーみたいなことを言わねばならんのだろう」って思った。ただただ、実父に対して送られてきた荷物を代理である私がスムーズに受け取りたいだけであったのに……。

 すると相手はすぐに態度を変え、「左様でございますか、申し訳ございません。それでは免許証の番号を控えさせて頂きます」と言うので私は素直に手に持っていた免許証を提示。そして相手が私の許証の番号を書き終えると「受け取りの紙にフルネームで署名してください」と言うので、やっぱり素直にフルネームで署名。

 こうしてやっと実父に対して送られてきた荷物を受け取ることができたのだが、胸の中はモヤモヤした気持ちでいっぱいだった。営業所の人には落ち度はなく、それがあるとしたらあのオペレーターか、もしくは対応なりを統一、そして教育できていなかったこの企業の体質なりなのだろう。とは言え利用者である私が自分の言い分を主張できる相手は、やっぱりその時点での窓口であるあの営業所の人しかいないのだから仕方ない。その時に同時にあの電話のオペレーターと繋がっていたら「オマエ、何エエ加減な対応してるんじゃ、ボケェッ!」って怒鳴って、目の前にいる受付の人には「あなたは悪くない。キツイこと言ってしまって申し訳ない」って謝れただろうが責任の所在がはっきりしない状態では振り上げた怒りはなかなか下せなくて、更には自分ではなりたくもない「クレーマー」みたくなってしまったから、モヤモヤした気持ちと自己嫌悪のようなものがあって本当に最悪の気分であった。「これではまるで『キレる老人』ではないか」と落ち込みもした。

 どうしてこうなっちゃうんかなぁ。

 やはり絶不調はまだまだ続いているということか……。



コメント

人気の投稿