ツーリング メタセコイヤ並木へ

 ■2024年8月14日(水)に滋賀県のメタセコイヤ並木へツーリングに行ってきた。その際の備忘録。

 午前4時起床。連れ合いを起こすと後で色々うるさいので起こさないように静かに寝床から出る。準備は前夜に済ませていたので朝飯を食らった後、さっさと準備を行う。

 天気は良い。そして今日も酷暑になる見込み。しかしやはりこの時刻は涼しい。外の正確な気温は確認しなかったが、おそらくまだ25℃くらいではなかろうか。

 今回のツーリングルートだ。しかしあくまでも予定した段階のもの。結局は大幅に変更した。


 準備を整えた後、午前5時過ぎに自宅を出発した。

・まずいつものように国道173号線に入った。

・一庫ダムあたりから国道477号線に入り、宮前を左折して府道452号線へ。

・ファミリーマート亀岡宮前町店を通り過ぎると、すぐに右折して府道452号線と府道73号線に入り、その道を経由して再び国道477号線へ。

・そのままけっこう険しい山間山中の道を走り、午前6時25分頃に「道の駅 ウッディ京北」に到着。

・「道の駅 ウッディ京北」にてトイレ休憩を含めて10分ほど休憩。

・そこから再び国道477号線をひた走ったが、かなり険しい山道。途中で車が何とか1台通れるような山道がけっこう続いた。こういう山道では必ずと言っていいほど「落石注意」という看板があって、実際にあちこちに石が転がっている箇所が少なくない。偶に「絶対に転倒するよなぁ」と思えるくらいの大きめの石も転がっていたりするから、四輪ならまだしも二輪車はできるだけスピードを落として道の状況を見極めながら走ることが必須だ。そしてもう一つは野生動物。先ほどの「落石注意」の看板と共に「野生動物に注意」という看板もあった。そして実際にけっこうでっかい鹿が走って道を横切るのを目の当たりにしたが、いやマジでびっくりした。昼間で明るかったからお互いに存在を検知できたが、これが夕方の薄暗い頃とか夜間だと非常に危険だ。例えばあんなのがぶつかってきたらいくら車重171Kg のレブルであっても完全に転倒横倒しであろう。酷山道を通る際はたとえ昼間であっても、このような危険が至る所に潜んでいるということを忘れてはいけない。

 またこの道は幸いにも舗装はされていたので低速で無事に走行することができたが、もしここがダートだったら最悪であっただろう。ただでさえ所々に砂利が散らばっていてそれにタイヤを取られそうになったのだから、これがダートだったら間違いなくどこかで転倒していたのではないだろうか。

 もしこんな道で落石、鹿、砂利等々で転倒して動けなくなったら最悪だ。自分が走っている間は、ほぼ車は通らなかった。スマホの電波も入らなかったみたいだから立往生必至だ。そんな不安を抱えながら酷道をひたすら走った。

・ようやく国道367号線に入り、そのまま、またけっこうきつめのワインディングロードを走って、午前7時55分頃に漸く「道の駅 妹子の里」に到着した。


・そこから国道161号線に入った。この道はほぼ高速道路と言って良い。それまでの山間山中の道路とは大違い。渋滞もほとんどなく車もバイクもビュンビュン飛ばす。制限速度は70Km。阪神高速道路が(名目上)60Kmなのに、ここは基本的に一般道であるのに70Km制限。何だかおかしな感じだ。

 この国道161号線をひたすら北上。

・途中で国道303号線に入ってしばらく走行していると見えてきました、本日の主たる目的地である「メタセコイア並木道」が。「道の駅 妹子の里」を出て約1時間15分走って無事に到着である。

 ここのマキノピックランド駐車場にバイクをとめた。四輪はもちろん二輪専用の駐車場所もあって無料でとめられる。

 ここでトイレも含めて暫し休憩。

 もちろん写真も何枚か撮った。できれば並木道をバックにしてバイクの写真を撮りたかったが、ここは基本的に道に停車して写真を撮るというような行為は(車を一時的に停車させることは交通法規上問題無さげであるが)安全面で問題があるようで地域的にはマナー違反のようだ。いたるところに並木道内での駐停車を控えて欲しい旨の看板がある。よく各ブログやYOUTUBEなどで、そういった画像やら動画を見かけるが、実はすべてマナー違反ということみたいだ。「そんなの関係ねぇ!」と言って撮ることは不可能ではないが、ここを訪れた人間のそういった行為が益々増えたらこの先どうなっていくか? 過去の例を鑑みると自ずとわかるであろう。

 そういうことで私は駐輪場にバイクをとめて歩いて並木道に行って写真を撮った。バイクが写っていなくとも、それで十分ここに来た証になるではないか。

 以下、メタセコイヤ並木の画像。

 実は何のことはない、ただずっとメタセコイヤという木が連なって植えられている道だけっていう所。





 さて次だ。時刻は午前9時40分。予定では(前掲しているGoogleMapのとおり)ここから303号線を通って「道の駅 若狭おばま」に向かい、そして「道の駅 シーサイド高浜」を通って舞鶴フェリーターミナル辺りまで足を延ばし、そこから綾部を通って「道の駅 瑞穂の里・さらびき」に向かい、その後は国道173号線に入って自宅を目指す、というルートを考えていた。しかしこの時点でGoogleMapが示したそのルートでの所要時間は6時間19分。実際は少なくともその1.5倍は想定しておかねばならないから約9時間である。

 さすがにこれは無理だ。午前10時にここを出発して自宅に着くのが時間通りであっても午後4時過ぎ。実際に走ったらおそらくは午後6時を回るだろう。どっちにしろこれから気温が上がっていく中を6時間以上走らねばならんというのは、この酷暑では少々リスクが高い。

 ここで気付いたのだが、そもそもがこのルートが無茶だったのだ。単に総距離が300Kmちょいであったから、これくらいなら何とかなるだろうと思ったのだが、気温だとか渋滞する時間帯だとかを一切考慮していなかった。午後11時くらいに検索したらGoogleMapは、その時を基準に渋滞がないって判断した上で総時間を導き出すわけで、それを日中にも当て嵌めてしまった自分が馬鹿だったわけである。

 さてじゃあどうする?

 このままビワイチということで東側を回るか?

 GoogleMapにてそのルートを含めて自宅までを検索すると所要時間がこれまた6時間以上。おそらく実際はやはり最大で9時間ということで、これもこの酷暑ではリスクが高い。大津を通ることになって、そのままだと京都市内を通ることになるわけで、そうなると京都市内で渋滞に捕まり、更にそれ以上の時間がかかるだろう。

 ここで更に気が付いた。帰るにしても京都市内から大阪市内を通らないといけないわけで、それは即ちどう転んでも渋滞に巻き込まれるということで相当な時間がかかるということ。

 ならば来る際に通った山道を、そのまま逆に走れば都市部の渋滞に巻き込まれることはないではないかと思ったが、あの酷な山道をまた通って帰るというのはちょっと不安に思った。来る際はまだ体力が十分あったが、この時点でやはりその体力をある程度使ってしまった感が拭えず。そんな状況であの酷なる山道に突入するのはやはり「無謀」というもの。そして一度通ったからわかったが、マジであの道で動けなくなったら助けを呼ぶのが相当困難だ。複数人での移動ならリスクは低減するが一人で走るのは避けた方がよい。下手したらマジで命に関わることになるように思える。

 結局出した答えは、できるだけ湖岸道路を走り続け、(かつ場合によっては国道161号線を走り、)堅田付近で給油したら、国道161号線を突っ走って国道1号線に入り、そこから渋滞覚悟で京都市内を横断して国道9号線に入って亀岡方面を目指すというルート。本当は京都市内を通りたくなかったのだが他の道を通ると大幅に距離が増えるので「やむなし」とした。

 午前9時50分頃にメタセコイヤ並木道を後にした。

 その後前述の道を走った。そこそこ暑かったがまったく渋滞はなく気持ちよくバイクを走らせることができた。特に湖岸道路はほとんど貸し切り専用道路状態で「バイクに乗って風を切って走る」という楽しさを十分満喫することができた。この快感はやはり車では絶対に味わえないものだ。更に(排気量マウントをする気は毛頭ないが)昨年のこの時期に同じ道を125ccのスクーターで走ったが、やはり今のこの感覚は味わえなかった。250ccのレブルだからこそ味わえる感覚だ。もしかしたら大型のバイクならもっともっと快感を味わえるのかも知れない。だから皆大型に乗りたがるのかなって走りながら思った。時折受けて受け返しする「YAEH!」もすごく楽しかった。

 午前10時45分頃に大津市真野辺りのガソリンスタンドで給油。そこから161号線に入り、そのまま京都市内まで突っ走ったのだが、国道1号線に合流する辺りで渋滞に捕まった。そしてここでトラブル発生。あまりの暑さのためナビとして使っていたスマホが本体温度が高熱になってしまったため強制的に電源が切られてしまった。「それは困る!」ということで再起動させるなどしてみたが結果は同じ。普通に走っていれば風による空冷でここまでのことにはならなかっただろうが、ほとんど止まっている状態ではまったく冷えないから起動そのものができないっぽい。

 仕方がない。一応国道1号線に入ったのだからあとは取り敢えず国道9号線を目指して走ればよい。しかしそこから約1時間ほどがきつかった。暑さは本当にハンパなかった。今考えるに、よく熱中症にならなかったものだ。

 国道9号線に入った後、午後12時20分頃にやっとコンビニを見つけたので立ち寄って休憩。スマホも何とか起動しGoogleMapも使えるようになったのだがバッテリーがほぼ底を尽きそうになっていたのでバイクのUSBから電力供給させる形にしてナビを再開させた。

 午後12時35分頃にコンビニを後にした。しかしここでGoogleMapの酷道指示が多発。「いったいどこ走らせんねん!」と思うような道ばかりを指図してくる。スマホの高熱により暴走しているのだろうかと思うことしばしば。

 しかし気が付くと道路に国道423号線という標識があることを発見。この道は、そうである、あの「余野コン」へと繋がる道。つまりこの道をずっと走っていけばいつものよく走る道に繋がるのである。

 この道はところどころできつめのカーブがあったが、悪くはない。あの行きしに通った国道477号線の酷道山道部分に較べたら全然いい道である。以前ならこういう山道を走る際は不安に駆られていたものだが、やはり酷道を走り続けるという経験を積むとこういう道が普通の道のように思えるから経験を積むっていうのはいくつになっても重要なことなのだと思う。(もちろんどんな道であってもみくびってはいけない。自分の技量をわきまえて安全に走ることが大前提である。)

 午後1時半頃に余野コンを通過。立ち寄ろうかと思ったが気温が半端なく高く、ここまで来たのなら早く自宅に戻った方が良さそうに思えたので、そのまま走り続けた。そしていつものように能勢電鉄一の鳥居駅付近で国道173号線に入り自宅に向かってそのまま走り続けた。

 午後2時頃に無事に自宅に到着。予想では午後3時を回るものと思っていたが国道9号線から423号線にかけては交通量も少なくて快走できたので予定よりも早く帰ることができた。

 その後バイクなどの後片付けをしていたら例によって大汗をかいた。この時期はやはりロンツーには向いていないのだろうなぁと思いつつ次はどこに行こうかと考える自分がいた。


 それでは「まとめ」である。

 本日の総走行距離は約300Km。燃費は(途中給油時点での計算になるが)約40.75Km/Lで今までで最高であった。

 走行距離が約300Kmで、それはいつものプチツーの1,5~2倍ほど。これがロングツーリングと言えるのか、そして事前に思っていたようなツーリング結果を得られたのか今はよくわからない。本当は「アワイチ」、もしくは「ビワイチ」というメジャーなツーリングを行うことで、「ロンツーをした」という明確な結果みたいなものを残したかったのだけれど、今回走行したルートとしては中途半端なものだったように思えるし、そもそもの計画がちょっとずさんだった。やはりいきなり「あそこに行こう!」ではなく、数日前からきちんと計画を立てるべきだと思った。いつになるかわからないが「アワイチ」を実行する際はその点に注意して入念に計画した上で実行するようにしようと思った。

 しかし(距離の長短は別として)ツーリングは本当に楽しい。ソロ(ボッチ)であっても楽しい。乗る直前になって「やっぱり今日はやめとこうかな」っていう自分の面倒くさがりな性格が顔を出すのだけれど、それを無視して走り出すといつしか必死になってバイクを操作して走っている自分に気が付く。風はいつも「あたしをつかまえてごらん」と言って手招きしているかのように、私よりもずっと前を走っている。アクセルを恐る恐る回してエンジン音を鳴り響かせながら、逃げる彼女を追いかけ、そしてやっとの思いでつかまえて一体になれた時、それはバイクに乗る上での至高の喜び。若かりし頃に体感したあの感覚をこの歳になっても味わうことができる。だから私はバイクに乗って走っているんだろう。そうやって走っている時が今は何にも増して心が和らぐ。できることなら要らぬしがらみを全て断ち切って、一人でずっとバイクで走り続けていたいくらいだ。

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